
WordPressのアコーディオンブロックが開かない原因と直し方
WordPress 6.9のアコーディオンブロックをクリックしても展開しない場合は、ページ読み込み時にブロックのJavaScriptが正しく初期化されていないことが原因だ。キャッシュを完全に削除し、プラグインの競合を確認することで大半のケースは解決する。改善しない場合はテーマの読み込み順を調整する。
なぜアコーディオンブロックが展開しないのか

この現象は、アコーディオンブロックの内部で使われる view.min.js が、ページの読み込み完了前にクリックイベントを受け取ってしまうことで起きる。具体的には、ブロックの状態(開閉のデータ)がまだ存在しないタイミングで「開く」処理が実行され、「未定義のプロパティを読めない」というTypeErrorが発生するという仕組みだ。
読み込み速度が極端に速い場合も、逆に特定のスクリプトが遅延して遅くなった場合も、内部のタイミングがずれて初期化が完了しないまま操作できてしまう。Twenty Twenty-Fiveテーマに限らず、他のテーマやプラグインがページの読み込み順を変えていると同様の症状が出ることがある。
c が undefined → エラーJavaScriptエラーの原因を開発者ツールで確認する方法
まずエラーが出ているか正確に把握する。ChromeやEdgeのデベロッパーツール(F12キー)を開き、Consoleタブを確認する。該当ページでアコーディオンをクリックした瞬間に赤いエラーメッセージが出ていれば、今回の症状に合致する。
エラー文は日本語環境でも英語で「Uncaught TypeError: Cannot read properties of undefined (reading ‘isOpen’)」と表示される。ファイル名に view.min.js が含まれていれば、WordPress 6.9の標準アコーディオンブロックの初期化問題だと特定できる。
アコーディオンが開かない場合の5つの対処法

以下の手順は、簡単で効果が高いものから順に並べている。1つずつ試し、改善した時点で後続の手順は不要だ。
サイト全体のキャッシュを完全に削除する
キャッシュ系プラグイン(W3 Total CacheやWP Super Cacheなど)を導入している場合は、管理画面から全キャッシュを削除する。加えてサーバー側のキャッシュ(NGINX FastCGI CacheやLiteSpeed Cache)もクリアする。ブラウザキャッシュを個別に消すよりも、プラグインやサーバー管理パネルからの一括削除のほうが確実だ。
全プラグインを無効化して原因を特定する
プラグインのいずれかがJavaScriptの読み込み順やタイミングに干渉している可能性がある。「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」からすべてのプラグインを一時的に無効化し、アコーディオンブロックの動作を確認する。問題が解消したら、1つずつ有効に戻していき、再発するプラグインを特定する。
この方法で原因プラグインが判明した場合、そのプラグインの代替を探すか、開発元に修正を依頼するのが現実的だ。特にJavaScriptを多用するページビルダーや最適化系プラグインは干渉しやすいので注意する。
テーマの状態をリセットする
子テーマやカスタマイズを行っている場合は、一時的に親テーマのTwenty Twenty-Fiveに直接切り替える。必要に応じて「外観」→「テーマ」から親テーマを有効化し、カスタマイザーで追加した独自のCSSやJavaScriptが干渉していないか切り分ける。
functions.phpでスクリプト読み込み順を調整する
上記の手順で解決しない場合、テーマやプラグインの読み込み順が影響している可能性が高い。子テーマの functions.php に以下のコードを追加し、WordPress標準のスクリプトをより早い段階で読み込ませる方法が有効だ。
<?php
function force_accordion_script_priority() {
if ( has_block( 'core/accordion' ) ) {
wp_enqueue_script( 'wp-block-library' );
// モジュールスクリプトの読み込みを優先
add_filter( 'script_loader_tag', function( $tag, $handle ) {
if ( false !== strpos( $handle, 'accordion' ) ) {
$tag = str_replace( 'defer', '', $tag );
}
return $tag;
}, 10, 2 );
}
}
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'force_accordion_script_priority', 5 );
このコードは、アコーディオンブロックがページ内に存在する場合にだけ動作し、defer 属性を除去して読み込みの優先度を上げる。極端な遅延読み込みが原因でエラーが起きている場合に効果を発揮する。
そもそもこのエラーが起きる条件とは

このエラーはWordPress 6.9の標準ブロックに含まれる view.min.js のタイミング依存が直接の原因だ。以下のような条件が重なると発生しやすい。
- 高速なサーバー環境やCDNによってHTMLの描画が極端に速い
- 最適化プラグインがスクリプトに
deferやasyncを追加している - ページビルダーが独自の方法でスクリプトを結合・遅延読み込みしている
- カスタムテーマが
wp_head()やwp_footer()を正しく呼び出していない
いずれも、WordPressが想定するスクリプトの読み込み順序が変更されることで、ブロックの状態管理オブジェクトが生成される前にクリックイベントのリスナーが機能し始めてしまう点で共通している。
再発を防ぐための設定ポイント

この問題を恒久的に避けるには、スクリプト最適化の設定を見直すのが最も効果的だ。キャッシュプラグインや高速化プラグインの「JavaScriptの遅延読み込み」「結合」「minify」などの機能を無効化するか、該当ブロックだけ除外設定を追加する。
具体的には、プラグインの設定画面で「遅延読み込みの除外」に view.min.js または accordion を含むパスを指定する。多くの高速化プラグインでは、特定のスクリプトハンドルやファイル名を除外リストに登録できる。
また、WordPressのアップデートによってコア側の修正が入る可能性も高い。そのため、WordPress本体とテーマは常に最新の状態を維持し、修正が公式にリリースされ次第適用することも大切だ。
よくある質問
特定のブラウザだけで起きるのか
いいや、ブラウザの種類よりもページの読み込み速度やスクリプトの実行順序に左右される。Chrome、Edge、Firefox、Safariのいずれでも発生しうる。特定のブラウザだけで再現する場合は、ブラウザ拡張機能の影響も疑うとよい。
プラグインをすべて無効にしても直らない場合は
テーマに原因がある可能性が高い。一度Twenty Twenty-Fiveの親テーマを直接有効化し、それでも改善しなければサーバー側のキャッシュ機構やCDNの設定を見直す。functions.phpに追加したカスタムコードが干渉しているケースもある。
キャッシュをクリアしても改善しないときの次の手順は
ブラウザのシークレットウィンドウでテストし、ブラウザキャッシュを完全に排除した状態で確認する。それでも同じエラーが出るなら、上記のSTEP 4のコード追加を試すか、WordPress本体の再インストールを検討する。
このエラーはWordPressのバグなのか
厳密にはタイミング依存のバグであり、WordPress 6.9に標準で含まれる view.min.js に起因する。今後のアップデートで修正される見込みだが、現時点ではサーバー環境やプラグイン構成によって発生が左右されるため、回避策を講じるのが現実的だ。
テーマ側で何かできることはあるか
ある。先述のfunctions.phpによる defer 属性の除去のほか、テーマが wp_footer() の直前に不要なスクリプトを挿入していないか確認することも有効だ。シンプルなテーマほどこの問題は起こりにくい。
この記事のポイント
- アコーディオンが開かない原因はJavaScript初期化のタイミングずれ
- キャッシュの全削除とプラグイン全無効化でほぼ修正できる
- 改善しなければfunctions.phpでスクリプト優先度を上げる
- 最適化プラグインの設定で
view.min.jsを除外登録する - WordPress本体とテーマは常に最新版を保つ

・ Reddit、Stack Overflow、WordPress.org フォーラムを日々巡回し、現場の悩みを拾い上げて記事化
・ WordPress、WooCommerce、Next.js などモダンWeb制作領域のトラブルシューティングが専門
・ 「検索しても答えが見つからなかった」を一つでも減らすことが目標
・ エラーメッセージから根本原因にたどり着く粘り強い調査が得意
・ 初心者がつまずきやすい箇所を先回りで解決する記事作りを心がけている
