タグアーカイブ jQuery

WooCommerce商品ページでjQueryが未定義になるエラーはプラグインのasync読み込みが原因

WooCommerce商品ページでjQueryが未定義になるエラーはプラグインのasync読み込みが原因

jQueryに依存したフロントエンド向けスクリプトが async 属性付きで読み込まれると、実行順序が崩れて「Uncaught ReferenceError: jQuery is not defined」が発生する。商品ページの動作不良やバリエーション選択UIの不具合につながるこの問題は、プラグイン側で強制された async 指定と prefetch ヒントを外せば解決する。

なぜ商品ページで「jQuery is not defined」が起きるのか

なぜ商品ページで「jQuery is not defined」が起きるのか

WooCommerce サイトで「重大なエラーが発生しました」ではなく、ブラウザのコンソールに jQuery の参照エラーが出てページの一部が動かなくなるケースがある。このエラーの多くは、JavaScript の依存関係が守られていないことに起因する。

WordPress 本体や多くのプラグインは、JavaScript を安全に読み込むために wp_register_scriptwp_enqueue_script で依存関係(例:array('jquery'))を宣言している。しかし、一部のプラグインが表示速度を意識してか、最終的に出力される <script> タグに async 属性を強制的に付与してしまうことがある。

async 属性が付いたスクリプトは、ダウンロードが完了次第すぐに実行される。もしその時点で jQuery 本体(jquery-core-js)の読み込みが終わっていなければ、jQuery is not defined の参照エラーとなる。この実行順序の逆転は、キャッシュや最適化プラグインが介在するとさらに発生しやすくなる。

加えて、問題のプラグインが <link rel="prefetch"> を head 内に自ら出力している場合、ブラウザはそのスクリプトを早期取得しようとし、実行タイミングの競合がさらに深刻化する。

async 読み込みを強制している箇所を特定する手順

async 読み込みを強制している箇所を特定する手順

まず、エラーがどのスクリプトで起きているのかを絞り込む。WooCommerce 商品ページで特定の動作(数量変更、バリエーション切替など)が効かなくなったら、ブラウザの開発者ツールを開く。

STEP 1 Chrome なら F12 キーで「コンソール」タブを開く
STEP 2 赤いエラー行「Uncaught ReferenceError: jQuery is not defined」を確認し、該当のスクリプトファイル名を特定する
STEP 3 「ネットワーク」タブを開き、該当 JS が jQuery よりも先に取得・実行されていないか読み込み順を調べる
STEP 4 HTML ソース表示で該当スクリプトのタグに async 属性が付与されていないか、prefetch の link タグが head 内に存在しないかを確認する

調査の過程で、プラグインフォルダ(多くは /wp-content/plugins/プラグイン名/)内の enqueue.php やメインのプラグインファイルを開き、以下のような処理が入っていないか検索する。

  • str_replace( ' src', ' async src', $tag ) のように script タグに async を差し込むコード
  • wp_register_script で jQuery 依存を宣言しているにもかかわらず、上記で async を上書きしている箇所
  • echo '<link rel="prefetch" href="' ... .js'>' の形でプリフェッチヒントを出力している処理

これらのコードが確認できれば、プラグインが意図せず実行順序を壊している原因と断定できる。

プラグインのコードを修正して async を外す方法

問題を解消するには、async の強制付与と prefetch の出力を取りやめる必要がある。理想はプラグイン開発者が修正版をリリースすることだが、すぐに動かす必要がある場合は以下のようにコードを直接修正する。修正前に必ずバックアップを取り、子テーマや独自プラグインによる上書きが可能ならそちらを優先する。

修正前後の script タグ比較
Before(エラー状態)
<script async src=’…/custom.js’></script>
async 属性が付与されている
After(修正後)
<script src=’…/custom.js’></script>
async が外れ、依存関係が守られる
エラー状態(async あり)  修正後(async なし)

実際の修正は、プラグインファイルの該当行をコメントアウトまたは削除することで行う。

async 強制付与の無効化

includes/enqueue.php のようなスクリプト登録ファイルを開き、str_replace で async を割り込ませている箇所を探す。典型的には以下のようなコードだ。

if ( 'wcmmq-custom-script' === $handle ) {
    return str_replace( ' src', ' async src', $tag );
}

この部分全体をコメントアウトするか、条件分岐を削除して return $tag; だけを残す。これで async 属性の付与が止まり、WordPress が宣言した依存関係通りに jQuery の後で実行されるようになる。

prefetch リンクの除去

次にメインのプラグインファイル(例:plugin-name.php)を開き、wp_head 等にフックして <link rel="prefetch"> を出力している箇所を探す。

echo '<link rel="prefetch" href="' . esc_url(WC_MMQ_BASE_URL . 'assets/js/custom.js') . '">' . "\n";

この行をコメントアウトする。prefetch ヒントがなくなると、ブラウザが該当スクリプトを過度に早期取得しようとする圧力が減り、実行タイミングの競合リスクが下がる。

functions.php で上書きする方法

プラグイン本体を直接触りたくない場合は、テーマの functions.php で該当スクリプトをいったん解除し、async なしで再登録する方法もある。

function fix_custom_js_async() {
    wp_deregister_script('wcmmq-custom-script');
    wp_register_script('wcmmq-custom-script', WC_MMQ_BASE_URL . 'assets/js/custom.js', array('jquery'), $js_version, true);
    wp_enqueue_script('wcmmq-custom-script');
}
add_action('wp_enqueue_scripts', 'fix_custom_js_async', 99);

この方法でも async の強制を回避できるが、prefetch の出力は別途 remove_action で除去する必要がある。確実なのはプラグインの該当コードをコメントアウトする方針だ。

修正後も注意すべきキャッシュと最適化プラグインの影響

コード修正後にサイトを確認してもまだエラーが出る場合、キャッシュや最適化プラグインが古いスクリプトを配信し続けている可能性がある。

  • 使用しているキャッシュプラグイン(W3 Total Cache、WP Super Cache など)のキャッシュを全削除する
  • 最適化・高速化プラグイン(NitroPack、WP Rocket など)のキャッシュもクリアする
  • サーバー側で CDN を利用している場合は、CDN のキャッシュもパージする
  • ブラウザのキャッシュをクリアするか、シークレットウィンドウで動作確認する

最適化プラグインの中には、JavaScript の結合や遅延読み込み(defer)を独自に行うものもある。async を外したあとも問題が続くなら、最適化機能の「JavaScript の遅延読み込み」や「スクリプトの結合」を一時的に無効化し、問題のスクリプトが正しく読み込まれるか切り分けを進める。

よくある質問

async と defer の違いは何か

async はスクリプトのダウンロードが完了次第すぐに実行され、他のスクリプトとの実行順序が保証されない。defer は HTML の解析が完了したあとに、書かれた順序で実行される。jQuery 依存スクリプトに async を使うと実行順序が守られないため、今回のようなエラーを引き起こす。

プラグイン本体を修正するとアップデートで上書きされないか

プラグインを直接修正した場合、そのプラグインがアップデートされると修正内容は上書きされて失われる。長期的には、プラグイン開発者にバグ報告を行い、公式の修正版がリリースされるのを待つのが理想だ。それまでの間はアップデートを見送るか、修正を再適用する必要がある。

async を外しても「jQuery is not defined」が消えないのはなぜか

原因が複数存在するケースもある。ほかのプラグインやテーマが jQuery を正しく依存関係に含めずにスクリプトを読み込んでいる可能性や、jQuery そのものが何らかの理由で読み込まれていないケースが考えられる。コンソールで jQuery が本当に未定義かどうかを確認し、ネットワークタブで jQuery 本体の読み込み状況を再調査する。

子テーマで対策する利点は何か

テーマのアップデートに影響されず、修正内容を保持できる点が最大の利点だ。ただし、スクリプトの登録解除と再登録では prefetch の出力まで止められないため、完全な対策にはならないこともある。状況に応じて最適な方法を選ぶ。

この記事のポイント

  • jQuery 依存スクリプトに async 属性が付くと実行順序が崩れ「jQuery is not defined」が発生する
  • プラグインの enqueue.php やメインファイルで async 付与・prefetch 出力が強制されていないか確認する
  • 該当コードをコメントアウトし async を外せば、依存関係が守られエラーが解消する
  • 修正後はキャッシュプラグインや CDN のキャッシュをクリアして検証する
  • プラグイン本体の修正はアップデートで上書きされるため、公式修正を待つか都度再適用が必要
AutoptimizeのJavaScript最適化でドロップダウンメニューが動かない時の除外設定

AutoptimizeのJavaScript最適化でドロップダウンメニューが動かない時の除外設定

Autoptimize の「JavaScript コードを最適化」を有効にすると、ヘッダーのドロップダウンメニューが開かなくなる問題は、最適化処理がメニューを動かす JavaScript と競合するために起こる。ブラウザの開発者ツールで原因となるスクリプトを特定し、Autoptimize の「除外するスクリプト」欄にファイル名を追加すれば、最適化を維持したままメニューを正常に動作させられる。

なぜ JavaScript 最適化でメニューが動かなくなるのか

なぜ JavaScript 最適化でメニューが動かなくなるのか

Autoptimize の「JavaScript コードを最適化」は、複数の JavaScript ファイルを1つに集約し、不要な空白やコメントを削除する「縮小(ミニファイ)」を施す機能だ。加えて、読み込みタイミングをずらす「遅延読み込み」や「非同期読み込み」も合わせて適用される。

ドロップダウンメニューは、マウスのホバーやクリックを検知してサブメニューを表示する仕組みで、内部では jQuery やテーマ独自の JavaScript が複数連携して動作する。最適化によってこれらのスクリプトの実行順序が入れ替わったり、縮小処理中に特定の構文が破損したりすると、メニューを開くイベントが発火しなくなる。

特定のページだけで発生する仕組み

トップページや一部の内部ページでは正常に動き、キャリアページや特定の投稿ページだけでメニューが壊れる場合、落ちているのは集約後の順序問題であることが多い。ページごとに読み込まれるスクリプトの組み合わせが微妙に異なるため、特定の構成でのみ実行順序の破綻が表面化する。

jQuery 依存のメニューは特に影響を受けやすい

多くの WordPress テーマはメニューの開閉に jQuery を使う。Autoptimize の標準設定では jQuery も他のスクリプトと一緒に集約されるが、jQuery は他のスクリプトより先に読み込まれなければならない。集約順序が変わって jQuery が後回しになると、$ is not definedjQuery is not defined といったエラーが発生し、メニュー全体が沈黙する。

原因となる JavaScript ファイルを特定する手順

闇雲に除外設定を増やすのは避けたい。まずはブラウザの開発者ツールでエラーの出どころを確認し、ピンポイントで除外するファイルを決める。

STEP 1 Chrome で問題のページを開き、F12 キーを押す
STEP 2 「Console」タブをクリックし、赤いエラーを確認する
STEP 3 エラーが示すファイル名(例: autoptimize_xxxxx.js やテーマの navigation.js)を記録する
STEP 4 原因ファイルの元のパス(wp-content/themes/テーマ名/js/... 等)を特定する

エラーメッセージが「jQuery is not defined」であれば、jQuery の読み込み順がずれている。テーマ名や「navigation」「menu」を含むファイル名が表示されたら、そのファイルが縮小によって破損している可能性が高い。

エラーが出ない場合の切り分け方

コンソールにエラーが出ていないのにメニューが動かないケースもある。この場合は「Network」タブで autoptimize_xxxxx.js のレスポンスを確認し、途中で切れていないか、スクリプトの末尾が正常かを調べる。また、Autoptimize の設定で「JavaScript コードを最適化」だけをオンにし、「JavaScript を集約する」をオフにして症状が変わるかも試すと、問題の絞り込みが進む。

Autoptimize の除外設定でメニューを修復する

原因ファイルが特定できたら、Autoptimize の設定画面で除外リストに追加する。除外されたファイルは最適化の対象外となり、元の順序で単独で読み込まれるため、競合が解消する。

【Before エラー状態】
「JavaScript コードを最適化」オン
除外設定なし
→ ヘッダードロップダウンメニューが開かない
【After 修正後】
「JavaScript コードを最適化」オン
除外リストに navigation.jsjquery.js を追加
→ 全ページでメニューが正常動作
エラー状態  修正後

除外設定の具体的な入力方法

WordPress 管理画面の「設定」→「Autoptimize」→「JavaScript オプション」を開く。「JavaScript コードを最適化」が有効になっている状態で、その直下にある「除外するスクリプト」欄に、カンマ区切りでファイル名を入力する。

入力例を以下に示す。実際のファイル名は、サイトのテーマやプラグイン構成によって異なる。

  • jquery.js 、 jQuery 本体
  • jquery.min.js 、 縮小版の jQuery
  • navigation.js 、 テーマのメニュー制御スクリプト
  • theme-menu.min.js 、 テーマが提供する縮小済みメニュー制御
  • js_composer_front 、 WPBakery 等のビルダーが出力するスクリプト

部分一致で指定できるため、jquery とだけ書けば、ファイル名に「jquery」を含むすべてのスクリプトが除外される。同様に navigationmenu といったキーワードでもよい。

「jQuery を集約しない」オプションの活用

Autoptimize の「JavaScript オプション」内には「jQuery を集約しない」というチェックボックスも用意されている。jQuery 依存のエラーが出ている場合は、個別のファイル名を書く前にまずこのチェックを入れてみると、まとめて解決することが多い。

どうしても直らない時の応用設定

除外設定を丁寧に行ってもメニューが復活しない場合、最適化モードそのものを調整する手がある。「JavaScript コードを最適化」の中には「縮小のみ(集約しない)」といった選択肢もあり、集約をやめて縮小だけに留めれば、多くの競合が回避される。

スクリプトの読み込み位置を変える

「JavaScript をフッターに移動する」や「Async(非同期)にする」といった項目も、メニューの動作に影響を与えうる。メニューはページの初期表示時に即座に動作する必要があるため、非同期読み込みにしてしまうと DOM 構築が完了する前にメニューのイベント登録が走ってしまい、動作しなくなる。まずはこれらのチェックを外して試す。

プラグイン単位での競合を疑う

まれに、Autoptimize と特定のキャッシュ系プラグインやテーマ付属の最適化機能が二重に働いて競合することがある。W3 Total Cache や WP Rocket に組み込まれた最適化と同時に使わず、いずれか一方に統一する。また、テーマの「パフォーマンス」設定内に JavaScript の最適化機能がある場合は、そちらを無効にして Autoptimize に一本化する。

よくある質問

除外設定を追加したのにメニューが直らない

Autoptimize のキャッシュが残っていると、除外設定が反映されずに古い最適化済みスクリプトが使われ続ける。管理画面の Autoptimize 設定画面で「キャッシュをクリア」ボタンを押し、さらにブラウザのキャッシュもスーパーリロード(Ctrl+F5)で破棄する。サーバーによっては CDN やサーバー側キャッシュもクリアする必要がある。

ファイル名がわからない時はどうするのか

ブラウザの開発者ツール「Network」タブで、JS ファイルの一覧を名前順に並べ、「theme」「menu」「nav」「dropdown」を含むファイルを探す。該当ファイルが見つからない場合は、テーマの開発者に「メニュー制御に使っている JavaScript ファイル名」を問い合わせるか、Autoptimize の「縮小のみ(集約しない)」モードで一旦回避する。

一部のページだけメニューが壊れるのはなぜか

ページによって読み込まれるプラグインやウィジェットのスクリプトが異なるため、集約後のファイルの構成が変わる。特定のページにだけ表示される「お問い合わせフォーム」や「求人一覧」のスクリプトが混ざると、集約後の全体の実行順序が崩れて、たまたまメニュー制御に影響が出ることがある。

Autoptimize を無効にするとサイトが遅くなるのが心配だ

JavaScript 最適化を完全に切る必要はない。問題のスクリプトだけをピンポイントで除外すれば、大部分のスクリプトは最適化されたまま配信される。PageSpeed Insights 等でスコアを確認しながら除外範囲を最小限に絞れば、速度と機能の両立は十分に可能だ。

この記事のポイント

  • JavaScript 最適化によるドロップダウンメニュー不具合は、スクリプトの順序破綻や縮小破損が原因
  • 開発者ツールの「Console」でエラーを特定し、原因ファイルを Autoptimize の除外リストに追加する
  • 「jQuery を集約しない」オプションが有効なケースも多い
  • 除外設定後は必ず Autoptimize キャッシュとブラウザキャッシュをクリアする
  • 「縮小のみ」「非同期読み込みオフ」など、最適化の段階を調整することでも解決できる